チームラボ代表:猪子寿之 – 思いが熱くて、諦めることを諦めさせられてます。

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アート

チームラボはプログラマ・エンジニア、数学者、建築家、CGアニメーター、WEBデザイナー、グラフィックデザイナー、絵師、編集者など、スペシャリストから構成されているウルトラテクノロジスト集団。

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佐賀県内4拠点を舞台に開催された「チームラボと佐賀 巡る!巡り巡って巡る展」から8ヶ月、「Media Butterfly in Arita」と「キャナルシティ博多 クリスタルツリー2014」で福岡に滞在中の猪子寿之さんに話を聞いてきました。

キャナルシティ博多 クリスタルツリー

個人のスキルやツールの問題じゃなく、チームとして強くなってる。

– 前回お会いしてから8ヶ月の間に、ニューヨークや香港に北京、国内では香川県や東京都現代美術館など、かわらず活発に活動されてますね。

猪子:この10日間だけでも、福岡→有田→福岡→東京→シンガポール→東京→福岡だからね。

– 認知度が上がったり、変化を体感することはありますか?

それはないかな。ただ、機会をたくさんいただけるようになって、組織は強くなってますよ。個人のスキルやツールの問題じゃなく、チームとして強くなってる。

– 多い日は一日に複数の企画に出展される事もあるようですが、これだけの展示やイベントに対して、納期を守るだけでも大変ではありませんか?

チームラボは元々大規模なSI案件を請け負ってきてるので、納期は必ず守るし、バグなどのトラブルにも厳しいんです。数百億円が動くようなECサイトの場合、トラブルでサイトがダウンしたりすると一瞬で数千万から数億の損害を与える。そんな仕事を中心にやってきたので、基礎が強い。だからチームラボはアート作品に対しても強いんです。

もちろん、公開後にさらに欲が出て、アップデートすることはあるけどね。

– チームラボの代表的なECサイトは、デザインだけでなく導線やSEOなど、戦略的な設計が見られます。

かっこいいだけじゃなく、売上をあげなきゃダメだからね。

teamLab: Ultra Subjective Space

いろんなことが相乗効果で動いている感じ

– ペース・ギャラリー(ニューヨーク)での展示も好評だったとお聞きしました。

ペース・ギャラリーという現代アートの本場で開催できたことと、タイムアウトやニューヨーク・タイムスといったメディアからも評価をもらって自信になった。ニューヨークだけでなくシンガポールなど、海外での出会いがきっかけに新しいプロジェクトが動くこともあり、いろんなことが相乗効果で動いている感じがしてますよ。

今回のキャナルシティ博多だって、シンガポールで出会った榎本二郎さん(Zero-Ten)のおかげで、クリスタルツリーだけでなく「United, Fragmented, Repeated and Impermanent World – 世界は、統合されつつ、分割もされ、繰り返しつつ、いつも違う」を設置いただくことになったんですよ。最初は変なヒッピーかと思ったんですけど(笑)

– そこで九州です。

熱いよね、九州!

佐賀の「Media Butterfly in Arita」や今回のキャナルシティ博多、長崎のハウステンボスの「お絵かき水族館」や大分の「国東半島芸術祭」。これからも企画が目白押し!


国東半島芸術祭
会期:2014年10月4日(土)~ 11月30日(日)
会場:真玉海岸海水浴場北側300m(大分県豊後高田市臼野)
開館時間:10:00〜17:00(最終入場16:30)
観覧料:詳しくは公式ホームページ


最近気づいたんだけど、チームラボの作品の中でぼくの個人的に好きな作品「追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして分割された視点 – Light in Dark」と「未来の有田焼があるカフェ」これはどっちも九州で発表した作品なんだよね。

はじまりは九州、これは運命的なものを感じるね。

これは絶対流行るよ、有田がはじまりで。

– 「未来の有田焼があるカフェ」はMedia Butterfly in Aritaが初展示となりますね

九州陶磁文化館で展示してる「未来の有田焼があるカフェ」はテーブルに有田焼を乗せると、そこから有田焼の絵柄が器を飛び出して動き出す。テーブルに特殊な細工をしてるわけでななく、どんなテーブルでも表現できる。
これは絶対流行るよ、有田がはじまりで。世界中で受けるとおもう。

– 今回、キャナルシティ博多の「クリスタルツリー」は昨年につづき2年目となりますが、昨年の円柱型のクリスマス・インスタレーションから大きく形を変えました。

昨年は限られた時間の中で制作したことで、反省点も多かったんですよ。
屋外に展示することによる、雨や風の影響を完全に考慮できていなかった。今年は1月ころからプロジェクトをスタートし、世界中から取り寄せたLEDで実験をくりかえし改善してます。約10名のチームが一眼となって、多くの工程を内製化して、すべてを掌握できる環境を整えてます。
このサイズ(10m)のインスタレーションをしようとすると、既存のツールでは対応できないケースも多いため、再生用のアプリケーションから自前で作ってます。

ときにはトラブルを前にして諦めそうになる時があるんですけど、依頼主が諦めさせてくれないんですよ。
九州の首長や企業の依頼主たちの思いが熱くて、諦めることを諦めさせられてますよ。

INTERVIEW:TORIYA


Media Butterfly in Arita

佐賀県有田町にて、メディアアートの展覧会『Media Butterfly in Arita』が開催。チームラボは、佐賀県立九州陶磁文化館にて新作のデジタルアート作品「世界は、解き放たれ、そして、連なっていく – 有田焼」を、深川製磁本店にて「お絵かきタウン」in 有田を展示。期間は2014年11月1日(土)~11月23日(日)まで。

展示作品紹介

世界は、解き放たれ、そして、連なっていく – 有田焼
チームラボ, 2014, 音楽:高橋英明
佐賀県立九州陶磁文化館


お絵かきタウン in 有田 / Sketch Town in Arita
チームラボ, 2014
深川製磁本店

開催概要

Media Butterfly in Arita

期間:2014年11月1日(土)〜 11月23日(日)
会場:

  • 佐賀県立九州陶磁文化館(佐賀県西松浦郡有田町戸杓乙3100-1)
  • 深川製磁本店 1階(佐賀県西松浦郡有田町幸平1-1-8)

開館時間:

  • 佐賀県立九州陶磁文化館:9:00〜17:00
  • 深川製磁本店:9:00~17:00

休館日:

  • 佐賀県立九州陶磁文化館:11月10日(月)11月17日(月)
  • 深川製磁本店:11月10日(月)11月17日(月)※店舗は通常営業しています

料金:無料
URL:http://www.sagamb.jp/


キャナルシティ博多「クリスタルツリー2014」

チームラボ、キャナルシティ博多に、高さ約10m、約6.5万個(昨年の1.3倍)のFull Color LEDチップによる“動く光の彫刻”である「クリスタルツリー2014」を発表。期間は2014年11月8日(土)~12月25日(木)まで。

展示作品紹介

The Crystal Tree / クリスタルツリー
チームラボ, 2014
キャナルシティ博多

 

チームラボとは

チームラボプログラマ・エンジニア(UIエンジニア、DBエンジニア、ネットワークエンジニア、ハードウェアエンジニア、コンピュータビジョンエンジニア、ソフトウェアアーキテクト)、数学者、建築家、CGアニメーター、Webデザイナー、グラフィックデザイナー、絵師、編集者など、スペシャリストから構成されているウルトラテクノロジスト集団。サイエンス・テクノロジー・アート・デザインの境界線を曖昧にしながら活動中。

主な実績として、カイカイキキギャラリー台北(台湾)で『生きる』展開催(2011)。『LAVAL VIRTUAL』(フランス)にて「世界はこんなにもやさしく、うつくしい」が建築・芸術・文化賞を受賞(2012)。国立台湾美術館(台湾)にてチームラボ「We are the Future」展を開催(2012)。「teamLabBody」が Unity Awards 2013のBest VizSim Projectを受賞(2013)。『シンガポールビエンナーレ2013』にて、「秩序がなくともピースは成り立つ」を展示(2013~2014年)。「チームラボと佐賀 巡る!巡り巡って巡る展」(佐賀)を開催(2014)。東京駅の商業施設「KITTE」にて、新作「時に咲く花」を常設展示(2014~)。『Art Basel – Hong Kong』(香港)にて、「増殖する生命 – Gold」を展示(2014)。Pace Gallery(アメリカ・ニューヨーク)にて『teamLab: Ultra Subjective Space』を開催、デジタルアート作品6作品を展示(2014)。『香川ウォーターフロント・フェスティバル』など香川県内3会場で、ショーとデジタルアート作品を展示する 『チームラボと香川 夏のデジタルアート祭り』を開催(2014)。東京都現代美術館(東京)にて人工衛星の実物大模型に高さ19mの滝をプロジェクションマッピングする「憑依する滝、人工衛星の重力」を発表(2014)。、Pace Gallery(北京)のグループ展『We Love Video This Summer』に参加(2014)。「秩序がなくともピースは成り立つ」が『アルス・エレクトロニカ』にて、Interactive Art部門のHonorary Mention(入選)を受賞(2014)。

『チームラボって、何者?』がマガジンハウスより刊行(2013年12月19日)

現在、ハウステンボス(長崎)のイベント『秋の光の王国』にて新作「呼応する木々」を発表(~10月30日)、『pixiv祭』(六本木)にて、デジタルとお絵かきを融合した空間を設計、新作プロダクトも導入(~11月24日)、『国東半島芸術祭』(大分)にて、新作「花と人、コントロールできないけれども、共に生きる – Kunisaki Peninsula」を発表(~11月30日)、『Garden of Unearthly Delights: Works by Ikeda, Tenmyouya & teamLab』(アメリカ/ニューヨーク)で新作含む5作品を展示(~2015年1月11日)、など。

今後の予定として、『チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地』(東京)にて、デジタルアート作品と「チームラボ 学ぶ!未来の遊園地」を同時展示(11月29日~2015年3月1日)など。

▼チームラボ
http://www.team-lab.net/

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